『ネビュラメイカー』より
第1章「丘の上の星の光」
(1. Starlight on a Hill)



 『ネビュラメイカー』の冒頭部分である。『スターメイカー』も孤独な語り手が丘の上に登ってヴィジョンを見ると云うパターンで始まるが、こちらでは主人公の個人的な苦悩が若干強調されており、また『スターメイカー』の様に語り手がこの後物語の流れに積極的に参入してゆくこともない。語り手が被った個人的な悲劇の詳細については明らかにされてはいないが、愛する女性(恐らくは妻)との破局を迎えた語り手が宇宙的なヴィジョンを見ると云うパターンは、後年の作品『炎』等でも導入に用いられている。


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