神の双眼
(Eyes of the God,1933)


 初出はThe Sea Gull,No.37(1933/05)。S.T.ヨシ氏他編のEyes of the God(2002)の表題作である。明らかにラヴクラフト・サークルのものと判る作品で、特にバーロウ独自のコズミックなテイストが出ている訳ではないが、表題作なので何となく訳出してみた。

 陳列されている像が動き出すと云うアイディアはラヴクラフト・サークルではよく使われ、代表的なものとしてはフランク・ベルナップ・ロングの'The Horror from the Hills'(1931)や、ヘイゼル・ヒールドの'The Horror in the Museum'(1933)*等が挙げられる。


*邦訳はそれぞれ以下。
 「夜歩く石像」(根本政信訳、『真ク・リトル・リトル神話大系4』、国書刊行会、1983)
 「恐怖の山」(東谷真知子訳、『クトゥルー11』、青心社文庫、1998)
 「蝋人形館の恐怖」(松宮三知子訳、『魔の創造者 イギリス恐怖小説傑作選』、朝日ソノラマ文庫、1986)
 「博物館の恐怖」(東谷真知子訳、『クトゥルー〈1〉』、青心社文庫、1988)
 「博物館の恐怖」(野村芳夫訳、『ク・リトル・リトル神話集』、国書刊行会、1976)




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