嵐の海にて



 高橋裕作曲による『シンフォニック・リトゥルジカ』(1980)に着想を得て冒頭の場面を思い付き、そこからイメージを発展させて作った海洋奇譚である。黒森自身の言によると、執筆中はホジスンとポオを強く意識していたと云う。描かれる怪現象に対して何等合理的説明を与えていないところが、この作品に対して「怪奇小説」と云う名称を使うのを躊躇わせる。



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