『翡翠の飾り物』より「トゥラニア人」(The Turanians)
「トゥラン人」とは、元々は北方の遊牧民(ノマド)を指すイラン語だが、欧州圏では、ウラン語やアルタイ語を話す人々を指して言うもので、厳密な規定がある訳ではないが、イメージとしては中央アジアの人々、人種的に言うとトルコ人、モンゴル人、ウラル人等を思い浮かべてみるといい。イデオロギー的なニュアンスの強い使い方をすると、都市の定住民とは反対の存在としての遊牧民一般を指す。
本作品では流浪の異人達に対する秘めやかな幻想が美事に結晶しており、美しい夢幻的な一時を演出している。