0913.
結局、私にしか成れなかった。だがそれすらも今となっては怪しい。
0914.
返却期限を疾っくに過ぎてしまった本の様だ。早く返さねば。だが図書館の場所が皆目分からない！
0915.
ネクタイ：1)効き目の遅い絞首刑用のロープ。
2)奴隷用の首輪とリードを一体化させたもの。
0916.
右翼：耳を持たず、舌が最低四枚はある人種。各々の国家に寄生する殺人集団の使い走りを主な職業とするが、知能が高い者は稀なので殆どが使い捨てで、しかも当人達がそのことに気が付かない。例外無く慢性的なカルシウム不足を患っているが、今だこれを治療する試みは行われた例
が無い。
0917.
目を覚ましてみると、一切がまだ存在していた。そこで私はまた眠ることにした。
0918.
選択されなかったものの一切に対する裏切り無しには、何事も為し得ない。だから人が今よりももっと正気であったなら、妻を寝取られた男や戦場で戦友を喪ってしまった兵士の様に、みっともなくキャアキャアと喚き立てるか、長いこと抑鬱状態に陥った挙げ句に悶死してしまっている筈である。
0919.
前に、私は野心が無いと評されたことがあるが、それは違う。世界の全てを手に入れることが不可能な以上、後は何がどうなろうと大して違いは無いからだ。逆に、世に野心家と目されている人々のことを、私は、よくあれだけちっぽけなもので満足出来るものだと思う。幼児か、さもなくば気の触れた者が、波打ち際で砂の城を作ってキャアキャア喜んでいる様なものだ。
