0401.
ロマン主義的心性としての我々の住まう空間は、通常の物理的空間と同じく三次元である。但しそれは縦・横・奥行きではなく、高さ・深さ・広がりから成り立っている。


0402.
自分の生まれ故郷を愛しているか、だって? あそこは挫折した野心と無言の憎しみ、臨界点まで行ったり来たりばかりしている倦怠と緩やかな死が 低くぶつぶつと唸り乍ら未練たらしくぐだぐだと支配する土地だ。どう間違っても、私がそんな所に愛着や郷愁を抱く筈がないではないか。


0403.
判り切ったことかも知れないが、一般に恋の歌は喪失されたもの、或いは、獲得されなかったものへの郷愁としてのみ、その表層通りの意味に於て現実に食い込む力を持つ。だが、もっと単純バカな連中にとってはそうでもないかも知れない(逆の意味を持つ様になる)。


0404.
こんな愚かでバカげた世の中でいずれ死なねばならぬかと思うと我慢がならない。


0405.
新聞を読む。こんなことをしている暇なぞ無い筈なのに、と思い始める。焦りの余り気が狂いそうになる。鈍感と怠惰と諦めと睡眠とが、辛うじて私の精神の平衡を保ってくれることになる。何とステキな世の中に生まれたものだ、と大して面白くもない皮肉を云う余裕が生まれて来る。


0406.
何時までも天皇と云うおしゃぶりが必要な程、日本人とは乳離れが出来ない「民族」なのだろうか?


0407.
人間には手だけではなく、目も耳も舌も備わっている筈だと思うのだが、とてもそうは見えない人間がうじゃうじゃしているのは何故だろう?


0408.
毎度のことだが、今回の選挙も、まともな選択肢がひとつもない。仕方がないので今回も、一番被害の少なそうなものを消去法で選ぶことになるのだろう。
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