眩しくて巻層雲から目を逸らす
  無為に流れた年日を思う



明日はまた古い愚昧が目を覚ます
  その前にせめて一時の笑みを



残響が霧に紛れて散って行く
  後に残るは静寂ばかり



忘れ去っていた落日の屈辱が
  雲に埋もれて行く更なる屈辱



声無き人の眼差しが
 私の奥を覗き込む
  騙された人の流す血が
   私の足を浸して行く



静かに 激しく 混乱は募り>
 吐息と 涙が 怒号に変わる>
  楼閣は今 崩れつつある>
   私も両手で砂を掬ってみる



何か大きな名の無いものが
 風と雲とを従えて
  こちらへ日に日に近付いて来る
   止め得るものは何も無い



愚昧よ 愚行よ 去れ目の前から
 嘘と 欺瞞は 地に埋もれよ
  私は困惑しつつも せめて
   名付け得るまで目を開けていよう



チクタク チクタク 時計は進む
 孵化する時期は不明だけれど
  私は君をずっと待っているよ



産声は上がる各地であちこちで
 耳を澄ませて焦点を引けば
  見逃す筈の無い革命の狼煙



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