人の世に在ることの只ひたすらの
  憂愁を抱く泣けとばかりに



傷口が開いた儘の僕等でも
  ここまで来たよ 鳥よ 鳥よ



百万の善意が地獄を埋め尽くす
  窒息死した亡者の骸で



あかぎれた風景の中に溶け込んで
  それでも所詮私は独り



行き違う痛みは僕等の葬送歌
  生まれた輪郭に花を手向ける



目を閉じて耳を塞いで悲鳴上げ
  世界は存在しないと叫ぶ



成熟を拒む幼い老人達
  児戯に等しい成長計画



何にせよ「それがどうした」と言っておれば
  天地は過ぎ行く憶える間も無く



遠からず爆発するだろうこの国は
  湿気た線香花火の様に苛烈に



ぐだぐだと長引くばかりの黙示録
  ゾンビの国で誰かが嗤う



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