しのついたファッショの雨が窓を伝う
  何をする気も無く飯を食う



溶解した躰の上に吹く風は
  何処までも 温く 湿って 気懈い



何もせず口を開けた儘呆然と
  突っ立っていろと死んでいろと



悲鳴にも似た抗議の声を圧し潰す
  フィルターだらけの窓を睨める



「ふざけるな」痩せた翼に怒り込め
  空を覆う壁に膝折らず



何を見る遠い夕陽の向こう側
  照り返す目で輝く水面



眼球に溜めた疲労と空しさと
  「何か作ろう」とまぁ呟いてみる



騒がしい巷も今は遠ざかり
  愛しい私の死を抱き締める



屈辱に濡れる面を上げかねて
  大地に吸い込まれたい日曜日



背中中煤けてすっかり奴隷色
  卑屈で傲岸な微笑みを抱く



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