石もて追う人々から逃げず立ち向かう 裏切り者に我は成りたし |
凶暴なポエジーが闇に荒れ狂う 帝都の夜は未だ尚明けず |
小雨降る夏の終わりに我は立ち 「吾等」は何処に居るのかと問う |
今正に一般意志が目を覚ます 現場に立ち会う戦慄と歓喜 |
振り返る夢想家の目に映り込む 世界は何を求めてゐるか |
不図見れば悠然と行く積乱雲 嘲笑うでもなくかなしむでもなく |
ジタバタと空回りする金曜日 夕食にセール品を買って帰る |
炎天下蚯蚓のたくり死んで行く 死に切れぬものの陽炎ただよふ |
点と点が線には成らぬ焼け野原 蒸し暑い街路に只立ち尽くす |
医としての言葉を嗤う奴腹に 刃物突き立ててみたいと思ふ |