拒絶する街の腐蝕の一兆度
  真昼の星の影猶も深く



待ちぬれど訪れぬ死の接近を
  求む堕獄の日常に熱く



美にはまだ命有るやと思ひたし
  海原に咲く紅の亡霊



頼り無く私の中に脈動す
  小さき愉悦白く微笑む



雪原に新たな光生まれ来て
  オーロラの群れと狂喜を競ふ



小説に入り込む間も無い昼間
  倦怠の襲う無為の絶望



日に夜に憤怒の炎に薪を焼べ
  命を謳う業の依代



求むるは道無き道の天と地と
  彼方の星を目指して歩く



殺しても殺しても猶甦る
   屈辱の味脳裏に苦し



外側へ開く大輪手を添えて
  伸び行く様を我々祝福す



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