雲は只昨日の様に今日も又
  永き踊りを踊り続ける



午前四時濡れた路面にひっそりと
  下卑た野郎の惨殺死体



フィルムの中に見知らぬ他人の顔
  何故に私はここに居るのか



牛か馬、豚か鶏に成ろうとも
  今とどれだけ違いが有ろうぞ



手を突いて黙って耐えてみたとても
  不愉快な儘変わらぬ現実



夕暮れの中に私は独り居て
  途方に暮れて星を見てゐる



溜息を吐いて胃袋を只満たす
  今日一日はまだ終わらない



水流は無心のやうに見えてゐて
  どうしても残るこの胸のつかえ



嫌悪感抱いて今日も碌を食む
  いっそざっくり斬ってしまいたい



薄明かり差す泥沼の泥の中
  こんな地獄で我食べてゐる



inserted by FC2 system