萎縮して乱数の海で溺れ行く 細々とした塵芥疎し |
醜悪な顔を晒して街中を 歩く疲れは雲のごとくに |
働いて今日一日を食い繋ぎ そんな日ばかりが延々と続き |
ひたすらに重いばかりのこの肉塊を 食わせて行かねばならぬのか今日も |
「殺して欲しいか」と問う海原に 私は戸惑い熊の様に歩く 「兆が欲しいか」と問う青空に 私は狼狽え視線を逸らす あの日踏み出せなかった私の 見ていた奇跡は紛い物と判り 「判っていた」と呟く私に 無言の呟きが耳許で囁く 先行は見えず目的も知れず 保証も何も妄想かも知れず しかし これで とにかく私は 先へ一歩進めるのだろうか |
一日が他人の中で過ぎて行き 他人の中で我は更に他人 |
ゆっくりと沈み行く闇の中心で 凝っとテレビを観ている私 |
辞めたいと思わない日の一日と 無きぞ哀しき今日も下痢気味 |
現代の石川啄木には成れず ネットで細々呻く毎日 |
眠れない 眠って起きても目覚めない |