私には選択肢など無いのだと
  悟る敵地の真直中で



一歩二歩蹌踉く今日の続き見て
  明日のことはまた考えよう



不快さもここに極まれりと思う
  甘さを呪う日々繰り返し



余りにもバカバカしいとも思へども
  虚栄は人の根本なるや



我々を地上世界の住人を
  見詰める目迷うまた呼んでみる



空白の中で私は呼吸して
  遠い秋空思いつゝ朽ち



古の河より(いで )て我々は
  如何なる狂気を思い出すらむ



漆黒の翼にて
  銀河から銀河へと
    ひたぶるに貪婪に
      外縁を その先を
        見たいと飛ぶ我の中の宇宙



深き底覗きて我は真実と
  虚偽とを共に抱きて眠り



引っ込めた指先に残る感触に
  全てを憎む気持ちが生まれ



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