白い空食べる苦労も知らぬ気に
  雲は流れり寝不足の朝



足下の落ち葉を蹴散らし歩きつゝ
  溜まる疲れは我が目を奪い



もう嫌だクロンダイクへ行きたしと
  星見えぬ空見上げつゝ思ふ



だから何故聞こえて来ぬかあの調べ
  昨日は確かに聞こえていたのに



美しくあれと花瓶に生けられて
  殺された花は美しく咲き



我々を愉しませよと命じられ
  ハラキリ-ショーを披露する私



破裂する暗い部屋
  沈黙する天球
    溢れ出す眠り
      解放されるヘラクレイトス
        りん りん りん りん お迎えが来て
        りん りん りん りん 音楽が流れ
        りん りん りん りん 銀の月が誘い
        りん りん りん りん 私は歌う



狂って行くのはどちらの頭
  くるり返って矯めつ眇めつ
    逆の極から眺めてみれば
      お抱え道化は向こうの方だ



夢見る時刻に見られる景色は
  関節外れた狂った器械
    暗い照明が口々に言う
      「お前はここに居るべきではない」



茸を抱いて私は眠る
  朝靄の中に慰めを求めて
    熱い夜露が枕を濡らし
      目覚め来ぬことをひたすらに(ねが )



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