厳荘な幻想の舷艘に凭れ
  星の海を行く ぎっこら ばったん
    不様乍らも確かに(とも )
      忘れた昨日はポケットの中



俯いて形与えた罪の罰
  考えてジッと言葉殺して



不死身の無知に鞭をひと振り
  続く蒙昧に爪と牙立て
    しぶとい慢心引っ繰り返し
      せめて鏡を覗かせてみる
  それで駄目ならまた最初から
    病を治す様にじっくり



贄無くて無為に過ぎ行く夏の夜
  暑さに惨めさぐったりと震え



腹立てて一個の城を守るべし
  バックミラーにその先透かし



遣って来た黒い旅団に怒り燃ゆ
  固体化して行く炎也



傷負って鏡の裏側覗く我
  無限に続く影達に酔う



ナイフ立つ我の瞋恚は雲と成る
  血染めの夕焼けばりんと砕く



塩漬けにされた夏の日舌出して
  悲鳴上ぐのみ呪詛凋落す



金稼ぐ食べて飲んで寝る繰り返す
  大量生産される一期一会



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