界面の出遭い美し瑪瑙石 秘かな球の外と内側 |
ミルク飲む静かな海の鎮魂歌 脂の粒と肺胞の呼吸 |
葉の照り返す光に溶ける 濃緑の影に向き合って微笑む 疲れて寒気と共に陽を浴び それでも世界と切り結び続ける どうしたどうした穏やかな風よ 私と出逢いたいと言うのか ここに記憶を残したいと言うのか |
深み増す蒼穹の虹喰らい尽くす 黯い塊傾いた大地 |
更に尚対自化された我が言葉 他人の顔をモニターに見る |
果て途無く影踏み続く幻夜行……… |
夕闇に匂う雨微かに焦げて 狭窄地獄と化したる六時 |
棚引いたふたつの心薄化粧 血もて紅塗るいとしき殺戮 |
幻視するレンズの向こう つまらぬ苦界逃げ出して |
不死の日と定めた夏の昼下がり 冷えた情事と波と水平線 |