グダグダに酔った群集掻き分けて
  何処へ行こうとするのか私よ



腹立たしい光景我をしゃんとさす
  毒の牙もて咬み付く様に



病室のやけに明るい輝きを
  見上げ牛丼食べに行く夜
    卵を載せてやらうと思ふ



夜間灯点滅の間に人類が
  死に絶えた後のビル群の鼓動



静寂に汚穢の息吹き感じ取る
  充てぬ頭痛を費して聞く



警告が騒音となって響く街
  降る雪にさえラベルが貼られ



何処かまた抜け落ちた儘の空頭脳
  分を弁えない妄言(いち )



気が付くと再び独り騒音の
  中に立ち尽くしている私………



超深夜人気も電車も絶えた路面
  波の音ばかりひたひたと続き
    夜明けまでには後幾時間



オーロラを誤解したるか蛆虫奴
  地球が応えるこのわななきを



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