幻日の如く稲妻天の脈 私の名前と拡散してゆく |
矢印の付箋を貼った脳の中 埋もれて行く内平らになって |
西陽受け貫いて来る鏡の目 私の没落見るか照らすか |
排ガスが沈澱しつつ澄み切った 空を行くヘリ爆音掻き混ぜ |
ハウリング響かす祭り囃子聞く 街の谺は無人の感触 |
余波を受け真っ黒になるノート帳 私と夜と空との共作 |
閑古鳥啼いた机に陣取って 我等が悪徳奮い立たせる 黙って消耗して行く生命 |
人工の光を受けて浮き上がる 木々の相貌亡霊なるや 黙って通り過ぎて行く我 |
能力の限界考え布陣敷く 小さな点と点の集まり |
ひたすらに延長された生を生く 不死人の如き植物人間 何処に焦点を置いたら良いやら |