薄明るい朝の憂鬱水に溶け
  飽和状態の存在の現在



ビー玉に映し出さるゝ光見る
  虹の欠片の宝石を拾う



終末が来たかの様な朝焼けに
  欠伸をひとつ眠りに入る………



貝柱老木のごと(ひび )割れる
  乾いた幹に幾つもの歯形



陽を浴びて白い地面の一面に
  過去が広がる体温低下



蒼白な顔で時報に耳澄ます
  出立までのタイムリミット



日向ぼこ亀か蜥蜴になったよに
  寒さの中に暖を求めて



内側に破れて行くか皮膚感触
  私の境界シャボンと弾け



分裂し分かれた儘の視界達
  対話可能な領域を探す



肌寒い雨の匂いが近付いて
  地面塗り込めゆく黒いしみ
    薄い吐き気と暫く並ぶ



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