胎生の想い育てて握り潰す
  びちゃびちゃと弾け飛ぶ



静寂 (しじま )より聞こゆる助け求む声
  無視して読書続けたる孤独………



むかつきを堪えて細い道を行く
  重い鞄を引き摺って崖



一斉に爆発したる無軌道に
  合わせ遊園地にたった一人



着実に残金の減るスロットへ
  負ける為に今夜も通う
    冷めた熱狂を更に冷やして



一日を唯消費するひたすらに
  歩き廻ってくたくたになるまで



数で来る小鬼の群れに囲まれて
  我が自動車はエンスト御礼



一心に磨き上げたる赤い牙
  プランクトンの如きしか食わず



怒りもて拳を上げてみた後で
  来る脱力は何とかならぬか



声こそが力を持つと思へども
  口も塞がれ喉も絞められ



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