加速する渦の中心今は()
  見えざるけれど見る要も無し
    渦巻いて踊る踊る踊る



軽やかにカルマン渦を従えて
  私は流れる流れて生きる



続く雲明るい陰気な顔を向け
  大帝国を成したる倦怠



揺れる爆音大気を乱し
  長い塊平板に往く
    強制的に破滅してゆく………



死の糧を()め込んでゆく着実に
  使い途など決まらぬ儘に



背後より暮れる視線に誤魔化して
  続ける下手な演技と知りつつ



埠頭から捨てた写真が沈まずに
  ゆらり波間を漂ってゐたり
    我の憂鬱霧と共に深し



骨ばかり発達したる自我の線
  今更どうにもならず目覚める



掃き溜めの中に小さな蓮華草
  雨降った後あっさり流れ



次々と繋がる鎖の輪を持って
  為す術も無く立ち尽くす我
    強制参加の芝居は続いて



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