オイコノミアを圧し潰し クレマスティスティケーが颯爽と 調子に乗って蹄で蹴散らす 手綱どころか |
日焼けした仮面の目が潰れている けたけた笑うもうひとつの仮面 |
隅っこに引っ込んだ方がよく冴える 暗がりにはまだ青い残り香 |
小さな字書き連ねたる我の手は 空白嫌うちまちまちまちま |
離陸前bon voyageを言い忘れ 何処へ行こうと私は魂 |
専心がフィリアス・フォッグを名にしたる 顕示消費と化したスピード 自己目的化したる拡張 |
ずっしりと重い塔には誰が住む 時計何時を指して止まれる |
鱗でも羽毛に進化すれば尚 愛撫を得るか光軽重 |
逸れている百の視線を一身に 受けてとぼとぼ書斎へ還る 瞳見る気も無くて寝床へ |
順列の何故か逆行く夢幻行 観光したる世界か魂か |