突然の闇に相反する興奮 言い訳じみた恐怖と沈黙 |
視界ゼロ掴まる物も立つ場所も無く 真闇に独り堕ちてゆく堕ちてゆく 魂の探求に目覚めた瞬間 |
青春の焦燥胸に図書館へ 選んだ本に世界/私の刻印 |
ぐずついた視線一気に両断す 美を前にして恐怖するのみ |
気が急いて頁捲る手震えたり 零れた世界が洪水となって |
気味悪い種の同一性指向 実験出来ぬのが惜しまれる |
ふらふらと彷徨い出でたでくのぼう 限界状況じわじわと狭まる |
鬱蒼と茂る書棚に囲まれて 不安はやがて殺意へと変わり |
幻滅に血を流す傷作れども 女は何時も生き残って行く……… |
幻滅の色に燃えゆく茜空 私の連鎖は何処にも行き着かず……… |