性別に分かれた魂バラバラに
  なって今だに元に戻らず



犬連れた犬の顔した婦人有
  毛皮と化して後は生ゴミ



穏やかに心開いてゆきたくも
  天蓋で止まる半端な解放
    この広さこそ寧ろ限界



つっかえて砕けた固形バラバラの
  破片集めて塔を建てたり
    賽の河原に積むがごとくに



若さ故よくあるバカな暴走も
  10年続けば唯の薄バカ
    こりゃあ死ぬまで治らんだろう



烈風に狂いが生じ渦を巻き
  点が生まれて局面を成す
    傷の如くにそれは広がり
      やがては闇が真っ暗な闇が
        全てを呑み込まんとして口を開く
          終わりが始まってゆく光景



珍しく星が一粒街の空
  無人の荒れ寺境内の枯れ木



諦めの中の悶えに青春有
  挫折と回避と秘かな勝利



負の連鎖繋いでゆける躊躇いと
  自信の無さの鏡の牢獄
    閉じ込められたる孤独の自由



ちらちらと有るか無いかの明星は
  宵か明けか戦慄を抱く



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