今よりも世界はもっと偉大也
  己慰め夢見に眠る



破滅を望むか幼き手
  我と来たれや扉の向こう
    全てが終わってゆける時空へ



ローレンツ変換をした表現を
  つまらなさそうにぽいっと捨てる
    どうせ答えでないのは同じ



限り無き眼差しを持つ全視者よ
  幻視者の我に席を譲ってくれ
    円環閉じてペンを()くから



皮膚感覚に染み付いた
  肌寒い夜の大気の匂い
    震えているのは憶えているから



中心にぽっかり空いた白い穴
  無視して新聞読む深夜前
    時計の針の音の堪える



あちこちで収斂したる僕の過去
  結び目(ほど )きたくはならない
    不在が証明する事もある



歓喜にも似たる不穏の気配あり
  動く影には幾つの名前



ぐるぐるの血塗れタルトにジャム塗って
  元気に食べよう狂った朝に



のったりと雨が上がった後の泥の
  様な軟度の私の舌の根



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