ぼたぼたと天落ちて来る水滴の
  如く臨界点越えて来たり
    足の速い風掻き乱したり



飢え知らぬ胃袋撫でてホッとする
  飢え知らぬ眼差しを責め凝固する
    我等の世界の不実な私



颯爽と過る新風剃刀の
  如くに情け容赦は無くて
    変わる時刻は賑やかだこと



牢獄を成したる様な大気の音
  耳を澄ませて言葉聴き取る
    地球の声が何か言っている



薄明かり歪んだ窓に顔映す
  手を伸ばしても冷たく 硬い



出しかけて引っ込めた言葉何処へ行く
  腹の中には(うずたか )く廃墟



夕刻に信じられない程の白!
  何かが目覚めるところだろうか
    世界は白紙より成るのだろうか



栄光の輝き纏い進撃す
  青を背にした混成部隊
    見よやこれらの破壊と調和!



崩壊の直前の様に美しく
  白く輝く確かな世界
    この世界となら滅んでもいい!



刻々と姿を変えるパノラマに
  透き通った目が貫かれてゆく
    身体 (からだ )は高く拡散してゆく
      ルネサンス期の雄渾な影



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