快感を隠し切れずに笑い出す
  葬儀の勝利の喜びに沸く



内破する躯の外に紫の
  闇が広がる流れ出す悪



回答を聞いた気がする一瞬の
  過ぎるのは速く同定すら出来ず



塗り込められた群青色の
  世界の床に広がってゆく
    赤い大きなシミに近付き
      この手で触れてみたいと思う
        仮令私のシナリオに無い
          破滅の誘惑だったとしても



錆び付いたマウスピースを掌に
  転がせど我(がく )は忘れず
    何処にも現存しない名曲



法悦を都市の狭間に置き忘れ
  焦り散歩す夜が満ちるまで



はっきりとこの感覚を知っている!
  秋の戸口の疎らな夜道



秋時雨肺の奥までずぶ濡れに
  なりそうな霧ずいと吸い込む
    これが私の選んだ道か



感覚が無くなった足引き摺って
  登る山には何が待つらむ
    寒い戦慄芯に燃やせり



変革の息吹感じて外へ外へ
  向かう心に手綱を着ける
    形あるものを見極めるのだ



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