意の儘にならぬ両手が憎らしく
  機械に頼ることが悪いか



有意味な差異を認めて離す手に
  残って已まぬ「しまった!」の声



メランコリー高くなりつつある空に
  醜き龍の首が現はる



雨の中路面電車の後を追う
  噴火堪える山は遠くて



冷たく全てを溶かしたやうな
  日輪が目を貫いて来る
    光の盲目影も許さず
      苛烈な微笑で我等を狂はす!
        来たれ不可視の専横領域!
          来たれ絶対的美の脅威!
            狂はば狂え力の真実!



見分けた視線にペテンの疑惑
  分裂したる存在と現象
    目覚めた我等は目覚めているか



古い闇強まる気配に目を閉じる
  島は嵐に脆くも乱れ



カトレアを胸に一輪挿してみる
  蒸し暑い闇の濃度に()せる



パロディーと知って作った大舞台
  役者の仮面皆(まなこ )無し



色めいた葉に翳りたる景色有
  透明過ぎてペテンの様な



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