肋骨を折ってアダムの真似をする
  苦しい嘘に蛇も呆れて



一日として忘れたことないけれど
  薄い時間は余りに長く



一斉に飛び上がる空延々と
  黄に燃え立てり雛鳥の骨



影が行く真白い影が海岸を
  月の光に照らされて



重い空息苦しいのは風邪の所為
  足を速めて家路を探す



プリズムを通して光分解す
  怜悧な視線猫の目のごと



木立より誘う視線の八釜しく
  我を呼ぶ也(いら )ふ声無し



大鍋で煮たる贄には口は無く
  ぐつぐつと唯崩れとろける



漆黒の視界無性に疎ましく
  払いのけんと手を伸ばしたり
    宙を彷徨い足掻く指先



腹痛を抱えてイヤな汗を出す
  ごろんと転がるちっぽけな塊



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