昼日中開けて挫ける我が器量
  アイス食べたらフテ寝決め込む



水底に透ける爪痕優しい手
  伸ばして頬に触れたる無慈悲



ぽつぽつと降り込める雨コンクリを
  濡らして流す時の澱滓



傘の下肩を並べて通り過ぎる
  空無の跡に猫が一匹



エンジンを止めて停まった駐車場
  墓場に似たる景色に雨降る



おずおずと両手差し出す屈辱の
  横面はたき見下した花



溶解したる朝焼けに
  雪崩る悪が渦を成す
    何処にも消えぬ刻印刻み
      明日から落ちた形が現る
  彼方の裂け目の陰影間より
    力を込めて面出したる
      一瞬の魔に心奪はれ
        天を引き寄せ我真に成る!
               真に成る!



残光棚引く雲間の陰に
  フレア燃したる赤色巨星
    その巨大なる力と謂えども
      星屑の一刹那に過ぎぬ
        盛り上がりたる噴出口に
          贄は要らぬ 生命 (いのち )差し出せ!



屍肉滓啄める鳥群れを成し
  わなわなと天震えてゐたり



散り散りに凝集したる赤い闇
  昏い力が地平を成して



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