一心に(ねが )いし先のちっぽけな
  石ころを見る それでも生きている



憶測も流言蜚語も構はぬか
  揺れる心に違いは無くて
    自己目的化したる失恋



変節を能くしたる彼αにも
  星は見えるか儚き星が
    墜ちた衛星が過去を確保す



喪失の手前で足を止めた彼女
  永続を手に出来ぬ生長



鏡の裏煮え繰り返る眼差しに
  知らぬ振りして見上げたる我
    目に映るのは何処までもエゴ



引き千切る天と地の境目を
  我と来て口に出せ
    此所は終着点です!
    この先はもうありません!



風の無い失意の葉々に溜まる露
  明日を描いてずっとその儘



夕焼けがじわり広がる後悔を
  未来に投げる孤独な種族



侵入を果たす人格千年を
  一瞬に叩き売る鮮烈



わなわなと花の名前を思い出し
  美の臨在を信じられない



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