まだ出来ぬ昨日を練って掘り直す
  眠りは明日をまだ運ばぬか



負債まだ返さぬ未来今日を投げ
  手繰り寄せたる過去の焦点へ



一律に層を成したる時間軸
  思い知ったる深度と位相



ざっくりと割れた頭蓋に点々と
  赤に黒散る発芽する悪



幻妖の山に入りて呼び叫ぶ
  木霊空しく嵐の前に



ぎちぎちに切り刻まれた視界には
  非在の生地はぼんやり薄く
    こそりうんざり



反吐が出る!人間性を貶める
  奴等に対して同情無用!



ねばついて垂れる掌舐め取って
  目の前の意味鉄の味をみる



ひらひらと反動で宙を舞う頁
  逃した言葉に一念の想い



処刑前未だ斬られぬ空白に
  文字を書き込む裏切りとして



inserted by FC2 system