気力殺ぐ湿り気帯びた生大気 我の糧には手を出す勿れ |
降り込める水の世界が閉じてゆく 生成しゆく無機質の生命 |
霧の飛沫に閉じ込めらるる 闃の世界の主役となれり 鼻孔くすぐる非在の気配 |
証言を引き出すまでもない惨状 Lycanthropesの宴は明けて |
静寂に極彩色の音がする 耳を劈く月の絶叫 |
雨垂れが急降下する水面に 解放の歌微かに響けり 本流まではきっと近くだ |
存在の風景の中ぽつねんと 一箇の肉体が己見下ろす |
残忍な虐殺匙で掬い上げ プラトン主義者になれぬか今日も |
確定済みの進化と発生の道程に 無いものねだりす形の罪業 |
クリームをべったり塗った現実に 絡め取られて今日も動けず 在った昨日と在る筈の明日 |