停滞に薫る腐臭に流されて
 指一本も動かしたくない



まっさらなノート開いてペン握る
  (けが )れ怖れて
    書き出せぬ
    書き出せぬ



数分で中断された浅い眠り
  余波がぐるぐる天を線引く



気付いたら出ていた鼻血拭き取って
  詰まった脳の儘で立つ



吐き気抑えて壁に凭れる
  頭痛は酷くなるばかり
    肉以て成る我が存在
      憎しと思へど誰が非難す



アイウエオ頭突き抜け吹く風は
  壊れた記号で埋め尽くされて



脂汗凝っと不快を我慢して
  今この瞬間を無化する努力



音も無く醗酵したる白い何かが
  枕越しに鼓動を打てり
    目覚めの時は近付きたり



夜明け前再度時計を確かめる
  この暗闇は間も無く消える



止まった流れに腕を入れ
  水の深さを確かめる
    後悔する間も無いエネルギー!



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