うだる夏rigidな思考許さぬか
  流るる汗に言葉も流るる



氷点下二十度の春それはまた
  ペンギンの群れ殺したる夜明け



真核生物死に絶えた
  (かぐろ )い地平に渦を巻く
    擦れ違う銀河音も聞こへず



水を飲む末期の水にあらねども
  臓腑に沁みる不可思議な物質



風と共に運ばれて来た覚醒を
  逃さず捉へ発した言葉
    銀河の果てに届くや何時か



束縛を嫌う私の懐は
  寂しいが息は出来る人生



何だってあんな獣共の群れ
  付き合ってまで稼がにゃならん
    調教師ではないぞ私は



殊勝にもTetralemmaに跪き
  涙した日の記憶は何処へ



こそこそと触れた大地に身を投げて
  馬鹿げた苦悶流れず残る



ひよひよと梳いた卵が息孵 (いきかえ )
  犠牲をねだる未熟な貪婪



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