茶番の茶番の出番近付き
  言葉窒息して唖となる
    締切間際は愚鈍となれる



ちっぽけな悪鬼の大群街を埋め
  暴徒と化せる直前の拍手



乱戦を繰り広げたる泡筋に
  フレアが昇り段差を繋ぐ
    彼等の影は更に白く彼方へ!



ミルクを溶かしたコーヒーの様な
  眠気を誘う大斑紋
    眼下の絶叫微かに遠く



進軍す白いタンクの陰影が
  ウソに見えて来る晴れた午後



売り物と化した歴史を見て回る
  彼の人生は一時間幾ら



識別は難しけれど影が延び
  手を差し出して我を(いだ )けり



気が付けば頁を捲るこの手だけ
  動ける深夜本屋の収穫



引き千切る肉を川面に投げ捨てて
  邪魔をするなと叫んで逃げる



オーロラを雀啄む生首の
  目が映したる戸口を探す



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