イ�ィン=ヤグアの〈樹〉の辺り
  私が昨日聞いたのは
    私の悲鳴じゃなかったろうか



拳固め莫迦な袋に捻り込む
  昨日の生命 (いのち )を抉り出してやる!



一尋の長さもないとバカにする
  小鬼の息子が橋で撥ねたり



神の無き沙漠を歩く巡礼者
  血で湿らすは誰からの知恵



流れ星見付けんとして目を凝らす
  死が近くまで迎えに来た夜



代理にて殺していったあの(ひと )
  遠くで我を(いだ )きたる空



倦怠に沈める夜がまた来たり
  変容浮かべて独り慰む



薔薇色の散文に気が焦りつつ
  電車の中で今更慌てる



戻れぬと悟って慌て眠らんとす
  バラバラになった流れを集める



静かなる血に復讐を吹き込めど
  黄色い芯は溶けずに固く



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