滴れる汗飛び出した(まなこ )もて
  一体全体問はぬ若者



内実を伴はぬ儘(おが )り来る
  餓鬼の大群に頭抱える



カネが服着て道歩く
  商品価値しか無いこの街で
    星を見上げて躓ける我



上善がタワゴトと化す世界にて
  目耳塞がる烏合の我等



何時の間にか包囲網と
  化した世界に唯一人
    残されて狂乱
      ここも そこも



残り時間は少なくて
  成したる足跡これだけと
    戦いて立ち竦む
      夏休み最終日の様な日々



魂凝 (たまご )れる腹痛腹を突き破る
  赦し抱きて海へ飛び込む



贖罪の相手分からずおろおろと
  同じ処を行き来する我
    闘技場に人気はなくて



かさこそと深夜の悪夢這い廻る
  独りになれぬ夜は恐ろし



静寂 (しじま )聞く避難場所ならここにある
  孤絶したれる冷たき場所が



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