配線のショートしたるや斧を持つ 彼の目の下は隈でいっぱい |
肌寒い晩の深くて淡い藍 千年前の色広がれり |
迫害と契約の先取問題けりつける べく仕組まれた大量虐殺 何故か傲岸な陶酔に満つ |
ブルーバック合成の様なパノラマに 風を吹き込み静かに破裂 |
冗談の様な累進課税見て 笑った彼も私も貧しく |
本を読む時間も無い程忙しいと 笑へる人は別の生き物 |
ぼんやりと滲んだシミが広がって あり得ぬ記憶侵蝕し 気付いて見乍ら既に手遅れ |
眼鏡拭き視界新たにしたれども 醜きことは同じな世界 |
水分を失い涸れてカサカサの 腹がくしゃりと潰れて砕ける |
消費へと駆り立てられた時代の子 捏造したる夢から醒めず |