さんさんと降りしきる黒い疲労 排水溝に詰まって溢れる |
一頁二頁と切り丸め呑む 悲しく言葉取り戻さんと |
膝の皿割れて響ける土鈴の音 飛び立とうとしたこれは罰か |
声量を抑えシャドー・ボクシング 歌の閉ざさる都会の夜川 |
夜桜と祖母の弁当と春一番 これは楽しいことなんだと呟く |
加速する言葉に乗せて書き散らす タワ言の山今日も捨てられず |
穏やかに笑う北海暖かに 昨日の狂態オクビにも出さず |
辿り着きチンケな石碑見下ろして |
金釘を刺して骨まで錆びるのを待つ 何を罰せるこの右手は |
サラサラと零れる記憶消えるだけ なのは何故なり振り返ってみる |