断層の枝が手招く深闇の 中に彷徨い入り血を吐けり |
真っ白な兎の群れが喰い尽くす 貪り食んで飲んで齧って |
隊伍正しい戦慄に 爆発しそうな身を堪ふ 震え乍らも世界を見たり |
耳を澄ませど沈黙し 語ってはくれぬ楽の音に 補填*したれる言の葉を 叩き付け我走って逃げる |
四面囲まれ友も無く 護る術無く閉じ籠り 壁に絵を描く血を絵具にして |
ひとつには我が もうひとつには金がないこと |
バラバラに地平重なるglobeの 烏合の衆は今日も呑気だ |
真っ黒の毛むくじゃらの大きなもの 爪が刺さったなあれ、これは血だ |
ハウリングする幻魔共夕闇に 赦しの鐘が悼んで響く |
薄汚れたる弊衣着て 橇遊びする子供達 頭上の怪異が無言で見守る |