谷遠く木霊呼び寄せ羽搏ける
  今日のこの日は殺戮賛歌



指潰し切り株になる手の上で
  ダンスを踊る天使が四人



贖罪に足りぬ罪もて(こうべ )垂る
  どこまでいっても浅薄な男



心には氷の棘
魂にあは蝙蝠の翼
  さて小生の行く先は?



彼奴等 (あやつら )は非倶戴天の生き物だ
  関わり合うだけ無駄と云うもの



乾き切る物狂おしい紅葉の日
  「我は」「我が」とええいうるさい



咲き誇る大輪に
  囲まれて気懈し
    生命 (いのち )の氾濫葬儀に似たる



土に構える蚯蚓有
  そろそろと後じさる
    募りゆく億tの暴虐



階段を 駆け下りる
  うねうねと くねる道
    ごろごろと 転落す



独り座す時計の針が八時を指す
  暗く閉じ込められたる食卓



inserted by FC2 system