雨の朝重い頭を引き摺って 靴で蜘蛛共叩いて潰す |
雷鳴に震える大気いや増した 重さで我を包み込み 崩壊の拳を一気圧に揮う |
詰まるゝや脳髄外に出して ブラシでごしごし油落としてみる |
吠え立てる小犬の檻を遠ざかり ヒネリ殺してやるのを堪える |
魔都の昼喧噪膚にやかましく 重心を失う焦点が外れる |
残虐に我のこの手を委ねども 志操は高き倦怠に在 |
角度変え違う断面に眼差しを 向けて |
襟正し闇を 葬列に出るまた闇が戻る |
厚い粒子のオブラート 通して濁る火の玉を 頂点に立って少しでも漁る 消えぬ憂鬱芯にした儘 |
繁栄のカスを漁りにやって来る ウジ虫共が橋の下 今日も崩れる人間でなくなる |